イリアーヌ・イリアス ELIANE ELIAS TRIO in ブルーノート東京
イリアーヌさんを聞くのは、
1995年のハービー・ハンコックとのデュオの入ったアルバム『Solo's & Duets』以来。
当時はハービー・ハンコックが好きで買ってみたのだけど、やや期待はずれだったのを覚えています。結構音がかぶってしまっているのです。。
(注:Duoは私が一番好きなジャンルなのでやや辛口)
Youtubeに、当時のデュオの録音時の映像が残っています。曲は『枯れ葉』。これ見てると、0:20~0:22のところの「カブり」で、エリアーヌがチラッとハービーの方を見るところなど、気になります。細かいですし、意見の分かれるところですが。
Eliane Elias & Herbie Hancock duet
でも30歳とちょっとのエリアーヌと、50歳とちょっとの憧れだったハービーと演奏できたのは、人生でもとても幸せな瞬間だったと思います。だからこそ、こうして十数年後にユーチューブに、エリアーヌさん本人(の公式アカウント?)が極秘映像をアップしたのではないかしらん。
さて、20年ぶりに聴くイリアーヌさんの演奏は如何に?
実はブルーノート東京も10年か、20年ぶり。
骨董通りから引っ越ししてから行くのも初めてかも(じゃあ、ほぼ20年ぶりじゃん...)。
じゃ~~~ん!!
ここは「写真撮りたくなるスポット」ですね~~。
1,オープニング
2,No More Blues
二曲目の『Chega de Saudade』は、なんとサビがドラムソロ。
これだけで、あ、今日はMauricio Zottarelli(マウリシオ・ゾタレリ)さんのドラムがすごいんだ!!
よく伝わってきました。
特に、左手のさばきがモノすごい(左利きかな)。
ちなみに、後テーマは転調されて、これもまたよくアレンジされているなあ〜と思いました。
3,Brazil
鼻歌歌いながら、みたいな感じで始まりよーくアレンジできてます。
4,Você(あなた)
これは、すばらしかったです。
夫であり、ベーシストであり、ビル・エヴァンスと最後にトリオを組んでいたMarc Johnson!さんが、なんとオブリガート(歌の合いの手)を入れてくる。
しかも、すごいスピード。
まさに、エバンスのワルツ・フォー・デビーのベース並みの自在な動き。
これは、歌とベースだけでも聴かせられる曲だなあと思った。
というか、歌とベースだけで聴きたい。タイトルもまさに「ア・ナ・タ」ですし。
5,A Rã ("Frog" / O sapa)
これは、曲がかわいんです。カエルのぐわーぐわーという鳴き声。
そして、ブラジルのJoão Donatoがつくりだす、一般人からは予想もつかないコード進行のすばらしさ。日本のカエルの歌の輪唱も素敵ですが、このポルトガル語のカエルの歌も即興演奏には最高のコード。
6,オリジナル、6/8
7,忘れちゃった
8曲目はドラムがすごかったです!
F1レーサーを思わせる演奏。
なにがって、ドラムのどこを叩くか、シンバル、ハイハットのどの部分を叩くか、1cm、1mm単位で計算されている感じ。これはすごかったです。
9,、忘れちゃったが続きまして、、
10,ローザ
これも、夫婦でのデュオに徹してて良かったです。
今のエリアーヌさん、エヴァンスと一緒に演奏していた天才ベーシストを旦那さんに迎え、超一流のベーシストをバックに歌い上げる、カーリン・クローグを彷彿とさせます。
続いて、ブルージーな、ジャズっぽい曲がようやく演奏されて(本日初のジャズの曲でございます!)、
12,アンコールは、『So Danco Samba』。
これは、エリアーヌさんのみごとなリハーモナイゼーションによるピアノソロから、楽しく始まりました。途中、いろんな曲を織り交ぜてきます。
若い頃に憧れだったハービー(『イン・コンサート』のハービー)を髣髴とさせる『Liza(ライザ)』も入ってきました。
私が行ったのはその日の第一部の演奏。
アンコールくらいで、ちょうどベースもドラムも本気を出してきた感じ。
アンコールには、ベースだけになるベースソロもあり。
ここでは、チョッパーなどがみられ、やはりスリリング。
さすが、最晩年、亡くなる1年前のエヴァンスが、影響されただけある若者だったわけです。マーク・ジョンソンさん。
そんなわけで、今回のアルバム、『Made in Brazil』も第53回グラミー賞にノミネートされていて(冒頭のハービーとのアルバムもノミネートされていました)、来月2月にはグラミー賞に呼ばれているみたいです。
よくアレンジされた編曲、イリアーヌさんの歌うボサノバ、豪華なアーチスト。
これをハイウェイやバスルームや、ウチカフェで聴かないでどこで聴く?
- アーティスト: イリアーヌ・イリアス,ロベルト・メネスカル,テイク6,アマンダ・ブレッカー,マーク・キブル,エヂ・モッタ,マーク・ジョンソン,マーカス・テシェイラ,マルセロ・マリアーノ,ラファエル・バラタ,エドゥ・リベイロ
- 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック
- 発売日: 2015/03/25
- メディア: CD
- この商品を含むブログを見る